パリでのボジョレー祭り
今年のボジョレーヌーボーもう飲まれましたか?
時差の関係で本国フランスよりも日本の方が解禁が早いために、こちらで日本の解禁の様子が伝えられているのを見た事があります。
毎年、11月第3木曜日と決められているこのボジョレーヌーボー。現地フランスでは、ぶどうジュースと言われてしまうこともあるのですが、やはりワイン好きのお国の人。なんだかんだ言ったて、気になるのは確か。
当日の新聞には、今年の出来はどうだという話は必ず出ています。今年は、「太陽と雨が、ちょうどいい具合にふりそそぎ、理想的な天候の中で、ぶどうは育ちました。そのために品質はとても高く、2年前2003年の当たり年に匹敵するほどの出来」 2年前のあの猛暑の夏に出来たボジョレーは確かにおいしかったと思い起こし、夕方になったら早速友人を誘いワインショップの飲み歩きとしたのでした。
まずは、ボジョレーヌーボーなるゆうべの招待状を送ってくださったパリ8区TAILLEVENTへ。ここは、星付きレストランが経営する敷設のワインショップ。ボジョレーヌーボーを飲みにきたのではなく、お祝いに駆けつけたいうような楽しげな雰囲気の中で、頂きました。おつまみのサラミとあわせて、結構しっかりしたお味でした。Jean-Charles PIVOTさんによるボジョレーヌーボー。ご本人を交えてのちょっとしたパーティーだったのですが、ご本人とお話をする間もなく、次なる所へ。
マドレーヌ寺院からオペラ座方面へ進んだ所にある、ヨーロッパ最大級のワイン保存数のあるLA VINIAへ。ここでは、2種のボジョレーヌーボーを試飲。ボジョレーヌーボーとは、ブルゴーニュ地方の南にあり、ガメイ種というぶどうの種類から作られる、フルーティーで若々しく、やわらかいAOCワイン。けれど、同じガメイ種からでも、飲み比べをするとやはりフルティーさの中にも違いがかなり出ていました。
そして、日本にもあるパン屋さんのカイザーが「ボジョレーヌーボーを練りこんだパン」を期間限定で作っているとの情報を得たので、早速カイザーまで行く事に。11月初旬までは、かなり暖かなフランスでしたが、この1週間ほどでいきなり寒さが厳しくなり本格的な冬の到来。ボジョレーヌーボーで少し温まった体も、この寒さの中で、少し肩を縮こまらせながら歩いていると、そこかしこのレストランの店先でも、街行く人に、振る舞い酒なる、振る舞いボジョレーヌーボーをしているので、申し訳ないとまた頂く。カイザーでパンを買って、家に着くと、アパートの中庭で○○ワインショップによるボジョレーヌーボーの試飲会をやっているので、どうぞとの案内が。ここまで来たら、ちょっと顔を出し、少し頂く。あまりお酒に強くなり私がこうやって飲んだという事は、やはり今年のボジョレーヌーボーは美味しいという事だと勝手に納得したのでした。
ところで、カイザーのパンですが、色は思ったより少し薄め、田舎パンの色に軽くムラサキがかかっているという感じ。味は、確かにかすかにワインの香がします。しかし、パン酵母の香とまざって本当にかすかですが。もしくは、この寒さで風邪気味の私の鼻では、いまいちその香りをかぎ分けられていないだけかもしれません。日本のように四季折々にあるすばらしい年中行事がないので、こういう季節を感じられるイベント、なんだか嬉しくなっちゃうのです。
商品の故郷を訪ねて
第2回は先週の予告にもありましたように、
いよいよ商品がどのように造られているかを覗いてみましょう。
なかなか見る事の出来ない場所です。企業秘密の詰まった場所も多く、
今回お見せできるのは残念ながらそういった場所以外となります。
でも十分に興味深いのでご安心を!
現在、ロタンティック社では約100名の社員が働いています。
非常に工場は大きいので100人以上いるのが信じられないぐらい
人口密度が低く、広々した雰囲気です。
まず、工場に入ってすぐに案内されるのがラボラトリーです。
ここで商品開発、品質管理の全てをコントロールしています。
毎回、ロットごとに均一な色、香り、成分で出来ているかも厳しく
チェックされています。
また、肌への適合性やアレルギーチェック等も入念に行われます。
ちなみに動物を使った実験は創業以来、一切行っていません。
犬をこよなく愛するフランス人なので当然といったら当然でしょうか。
原料も動物性、鉱物性原料は使用せず植物性原料にこだわるのも
長年の経験や研究の結果です。
次は石鹸を作る機械です。非常に衛生的に管理された工場内に無数の機械が並んでいます。
その中でも、ひときわ大きな機械が石鹸を作る機械です。
別の機械で作られた石鹸の元を細かく砕きながら
香りの元となるエッセンシャルオイル等の香料やシアバター等の材料を時間をかけて混ぜていき、
最後にトコロテンのようにニュウーっと押し出して巨大な石鹸でできた棒が現れます。
このときに熱が石鹸に加わらないように管理します。
こうして出来た長い長い石鹸のパスタは…
次に待ち構える、またまた大きな機械の中へ導かれ、決められた大きさにカットされ型押しされて綺麗な形の石鹸となって出てきます。
日本向けにはこの後、シュリンクラップなどの包装作業が加わります。
ここでも成型用の型は熱が加わらないようにギンギンに冷やされてます。
ちなみにこの機械は1時間に5000個を製造する能力が有ります。
こちらは小ロット用の一個一個手作業で型抜きするタイプ。
ロタンティックはこうした小ロットのお客様にも柔軟に対応できる設備を整えています。
慣れた人でも1時間に300個が限界だそうです。
ロタンティックはこうした石鹸の製造ラインを3本持っていて、
自社ブランドの石鹸だけでなく某ブランドや有名化粧品メーカーの
石鹸の製造も手がけています。
その技術力と設備はフランスでも最大手に位置します。
大きな機械だけでは有りません
これはバスソルトにハーブで香りをつける機械です。
ドラムを回転させながらゆっくりと香りをつけていきます。
塩の粒を大きく綺麗に保つためにあまり大きな機械は使用しません。
こうして香り豊かなバスソルトは以外と地味に作られています。
香りをチェックしているのはロタンティックの社長のVogade氏です。
素顔は次回以降に徐々に明らかにさせていただきます。
工場内は広く、設備も多いためとても1回では紹介し切れません。
次週はシャワージェルやキャンドルがどうやって作られているか、また、ロタンティック社はオリジナリティを保つ上でハンドメイドを重視している風景をご覧戴きます。